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2009年 06月 07日
星野道夫の「旅をする木」を読了。僕が満員電車で揺られているその瞬間に、アラスカの原野ではカリブーの群れが移動を続けている、そういうことを教えてくれる本。星野氏の息づかいや心の震えがそのまま直に伝わってくる気がする。なんかドキドキして、同じ文章を何度も読み返さずにはいられなかった。こんなにすばらしい書き物にはなかなか出会えないと思った。
一つ、僕が昔から不思議に感じていることで、どうやら星野さんもまったく同じように感じていたんだなと思われることがあった。冬に新幹線で東京から関西方面へ移動していると、雪のために関ヶ原付近で徐行することがあるんだけど、その時、特に夕暮れ時に車窓から見える一つ一つの家の灯りになぜかいつも胸が締めつけられそうになる。もし徐行していなかったら気づくことすらなかった一つ一つの灯りの中には、それぞれ(多かれ少なかれ自分と似たような)人生が一つずつあって、でもそれらの人生には一生出会うことすらない。すぐ目の前にそういうものが存在していることがすごく不思議で、寂しいのか悲しいのかよく分からない感情がこみ上げてきて、それらの灯りから目が離せなくなる。自分でもその感情の理由がよく分からなかったんだけど、星野氏がすごく似たようなことを書いていて、なんとなく安心したというか長年つっかえていたものが解けたような気分になった。 星野氏がアラスカ大学野生動物学部に(強引に)入るくだりを読んでいて、自分が今から10年前にM師匠のもとに飛び込んだ頃のことを思い出した。あの頃は10年後の自分なんて想像もしなかったし、会社を辞めて博士課程に入り直して本当に大丈夫なのか?というまっとうな自問自答をすることに頭が回りさえしなかった。とにかく、昼も夜も週末も自分の全ての時間を研究のために使うことができる喜びをかみしめていた気がする。若かったんだと思う。今よりももっと未熟で無駄だらけだったけど、懐かしい日々です。
by maplefly
| 2009-06-07 12:00
| 研究/日常
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