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2005年 11月 29日
Rochester大学のDirk Bohmannが来訪した。BohmannはBob Tjian研でc-junをクローニングした人で、後に材料をショウジョウバエに変えてからは主にJNK経路に関する仕事を精力的に行なってきた。この分野の中心人物の一人である。2000年にEMBLからRochesterへと移ってきている。
彼のトークは(1)JNKとaging、(2)Epithelial morphogenesisにおけるJNKの役割、(3)JNKと癌、という3つのセクションに分かれていた。非常に分かりやすくていいトークだったが、彼らの論文ですでに発表されたデータ以上のものはほとんど出てこなかった。彼はこれまで多くの素晴らしい仕事をしてきているのだが、彼らの最近のPNAS paperについては少し辛口にならざるを得ない。論文の主旨は、「Ras誘導性の腫瘍内でJNKを過剰に活性化すると、周囲の正常組織でnon-cell autonomousなovergrowthが誘導される」、というものである。そんなことはすでに2004年のHermann Stellerたちの論文で示唆されていることであり、概念としては何も新しくないのである。ただ、今日のトークでは彼はきちんとStellerの仕事を説明しており、誠実な印象は受けた。また、以前僕は彼に貴重なショウジョウバエ系統を送ってあげたことがあるのだが、トークの中で僕のことを恐れ多くも何度も宣伝してくれたりして、人のよさも感じられた。 さて、トークの後に彼と面会するチャンスを得た。彼とはメールで何度かやり取りをしたことはあったのだが、会って話をするのは初めてだ。実際にはとても気さくで、好印象の人だった。30分の面会時間だったが、非常に内容の濃いものとなった。トークでは話さなかった現在進行中の内容や今後の方向性、さらにはパーソナルな話までいろいろと教えてくれた。僕の仕事に関しても、社交辞令ながら大変褒めてくれて、うれしかった。さらに、これは完全に社交辞令だと分かっているのだが、Rochesterにトークをしに来ないかとかファカルティーポジションを探しに来ないかとかまで言われて、やはりうれしかったのでお礼だけはきちんと言っておいた。サイエンスにおいても、人と人とのつながりはきわめて大切である。いろんな意味で得るものが大変多く、本当に有意義なmeetingとなった。
by maplefly
| 2005-11-29 19:27
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